一時期よく無料のWeb漫画を読みあさっていた時期があるが、オススメされる人気作は大体どれも似たようなデスゲーム系だと相場が決まっている。
目が覚めると主人公は知らない場所にいる
→ろくにルール説明もなく命懸けのゲームが始まる
→人がグロく死んだりショッキングな展開に
→ルールを把握した主人公がゲームをクリアして解放される
→同じ展開の繰り返し
大体これがテンプレ的な第一話の構成だ。
Web漫画をそこそこ読む人も、全く読んだことない人も、「なんか見たことがある」という既視感を抱くことだろう。
ぶっちゃけこれは『バトルロワイヤル』とかから連綿と続く、デスゲーム作品と呼ばれるテンプレそのものなのだ。
『
GANTZ』とか『神様の言うとおり』みたいな作品もこれの亜種に当たるので、どれかひとつでも見たことがあれば、どんな話なのか大体想像がついてくる。
登場人物たちはルール説明のないゲームが突然始まって戸惑うが、読者はだいたいどんな話か既に知っているというメタ構造も含めて使いやすいテンプレだ。
「効果があるからこそ多用されるし、多用されれば陳腐にもなる」
あとは同じテンプレートを使って、作者が自分の創作性をどこかしらで発揮すればいい。
例えば魅力的なキャラ描写とか、手の混んだ頭脳バトルとか、高い画力を活かした演出とか。
同じテンプレさえ使えば誰でも人気作が描けるというほど甘くはない。どこかに必ず一つはその作者にしか描けない魅力がある。
逆に言えばその魅力一つさえあればそれでよくって、残りは皆と同じものを描けばいいのである。
ところでこの「目が覚めたらゲームの世界に居た」って導入、なんだか死ぬほど見覚えがある。
ああそうだ。
なろうで流行ってる異世界転生モノと同じじゃん。これ。