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電子書籍作家の幾谷正が個人出版の最前線で戦う話

日本語で「責任を取る」とは「何もしない」という意味の慣用句

皆さん日本で生活し始めて何年目ですか?

まだ日本にきて1年とか2年だと分からないかもしれませんが、10年20年住んでいれば日本には「言葉の意味と実際の意味が異なる慣用句」が存在することに気づいていると思います。

例えば日本人の言う「前向きに検討する」という言葉は「やりたくないから断る」という意味の慣用句であることはご存知ですよね?

これと似たようなまだ辞書に載っていない慣用句に、「責任を取る」という言葉があります。

これは日本語で「何もしない」という意味です。


たとえばドラマなどで、「子供が出来たら俺が責任を取るよ」という言葉が出てきたとします。
この場面でこの男が言っている言葉を正確に表現すると「俺は子供ができてしまっても結婚もしないし認知もしない」という意味になります。
もし日本語に不慣れな女性がこの男性の言葉の意味を間違えて捉えてしまうと、泥沼の展開が待ち受けています。恐ろしいですね!

他のたとえを見てみましょう。
たとえば記者会見で企業の経営者が「失敗の責任は必ず取ります」という言葉を使ったとしましょう。
はい、この場合も「失敗があったことは理解してるが特に何もしない」という意味だと捉えるのが正解です。
仮に何もしなかったところで企業の株価が下がったり世間から批判されたりするでしょうが、発言した経営者自体は何もする必要がありません。
確かにその会社の役員を辞めることはあるかもしれませんが、報酬や退職金はちゃんと受け取れますし、別の企業に同等かそれ以上の報酬で雇われます。
逆に、「責任」という言葉に何か意味があると勘違いした、残された企業の社員たちは、失敗の後始末をさせられることになります。かわいそうですね!

最後にこういうたとえもあります。
たとえば総理大臣が「企業に自粛を要請する。生じた損失は国が責任を持つ」と発言したとします。
これも「お前らが律儀に要請に従って自粛しても国は何もしない」という意味です。
この場合、企業の経営者は「これは慣用句なんだな」と察知して、変わらず営業を続けるのが賢い日本人です。バカ正直に従ってしまった人間は日本人になれません。
その経営者も「自粛に反発して問題が起きたら責任を取ります!」と発言しておけば、バカな人たちは騙されてくれるでしょう。この経営者も「問題が起きても何もしない」と言ってるだけです。
勝手に意味を勘違いして自粛してもその企業の自己責任ですが、「自己責任」という言葉もまた何の意味もありません。ばかばかしいですね!

他にも政治家が使う言葉には、多くの場合責任という言葉が含まれます。
任命責任」とか「説明責任」といった言葉ですが、これらも同様に何の意味も持たない虚無な日本語です。
仮に頭のおかしいキチガイを要職に割り当ててしまったり、説明のできない嘘八百を答えたとしても、何のお咎めもありません。だってそもそも、責任なんて言葉に意味がないんですから。
もしニュースで「説明責任が問われます」と言われても、それは「何も問われていません」という意味になります。応用力が問われますね!

ちなみにフランスでは「責任を取る」とは「何もしなければギロチンにかけられる」という意味を持ちますし、アメリカでは「何もしなければ脳天を撃ち抜かれる」という意味を持ちます。
責任を果たさないと市民に命を脅かされるので、死にものぐるいで責任を果たすわけですね!
でも日本では責任を果たさなくても何も起こらないので何もしなくていいのです。非常に歴史の反映される言葉ですね!

最後に、このブログの内容は全て僕が思いつきで書いた出任せです。
この内容を皆さんが信じてしまった場合、僕が全面の責任を取らせていただきます!