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電子書籍作家の幾谷正が個人出版の最前線で戦う話

元ラノベ作家だけどシナリオライターの学校に通うことにした#6 『シナリオ作家養成講座①』

前回:元ラノベ作家だけどシナリオライターの学校に通うことにした#5 『企画書講座④プロット編』 - Funny-Creative BLOG

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お久しぶりです、幾谷正です。

このシナリオセンター日誌、実はそろそろ面倒くさくなってきたんですが、自分で言い出したことなので続けて行きたいと思います。
ただ「今回は話すこと特になかったなー」と思った日まで更新してても、読んで下さってるみなさんもつまんないと思うので、「今日は面白いことあったな」って思ったときだけ更新していくようにします(体の良いサボり)

www.scenario.co.jp

前回までの「企画書講座」は一段落しまして、今回からはこちらの「シナリオ作家養成講座」に参加しています。
10/16(水)の第1回目は、有り体に言ってしまえば「この講座ではこういうことを教えていきますよ」という初回説明とかガイダンスが中心で、講義という程の内容はありませんでした。

とはいえ「シナリオという仕事の歴史と現状」だとか、「仕事としてシナリオを書き続けるとはどういうことか」といった話を現役のライターである講師から聞かせてもらえるのは良い機会だと思います。
僕の場合、ワナビ時代の友人とか同時期にデビューしたラノベ作家の友人が現在シナリオライターとして活動しているのは耳にしていて、エンタメ業界におけるライターの位置づけについては普通の人より耳にしていると思います。
しかし、実写ドラマや映画、舞台といった現場で活動している脚本家やシナリオライターの話というのは中々聞こえてくる機会がないもので、仕事として続けて行く場合について考えさせられるものがありました。

ちなみに僕も実は、本業の関係で幾つかシナリオライターっぽい仕事をしていたり、友人の伝でゲーム系の仕事を振ってもらう機会にも最近恵まれています。
ただあくまで「本業であるエンジニアとして働くかたわら、サブ的に行っている」というだけで、生活の基盤や収入の軸にしようと思うと、話は違ってきます。
いきなり独立して「シナリオ書けます!」と言い張ったところで、いきなり仕事がもらえるわけではありません。
仮に独学で学んでいたとしても、「勉強しました!」と言い張ったところで、それを証明するのって難しいですからね。

そういった場面で「実績もありますし、スクールで勉強して基本を学んでいます」と言えるのは、信頼しても大丈夫だという根拠を相手に与えることが出来ます。
もちろん僕自身、独学での限界を感じたり、苦手な部分を補強したいという気持ちで参加していますが、メタ的に見ればそういった〝営業するうえでの有利さ〟という意味で正しい戦略かなと思っています。

そもそもシナリオセンターの学校が東京にあることもそうなんですが、やっぱりこういった営業的な側面の考え方は、東京で仕事をしてみて初めて理解出来る部分がたくさんありました。
それに、シナリオが仕事として求められる現場は様々な業界でありますが、明らかにそれに関係する会社は東京だけに一極集中していると個人的には思います。
「高い家賃払って東京に住み続けるの嫌だなあ」と本音では思ってるんですが、やはりシナリオで仕事するという時点で、腹をくくって東京に根を下ろす必要はあるんでしょうね。

また、講師の話の中でちょっと気になったのが「小説を書きたくてシナリオを学びに来る人がいる」という話でした。
もちろん講師の先生は付け加えて「小説はいまどき売れないから目的にするのはやめた方がいい」と言ってたんですが、僕もまあ心から同意って感じですね(笑)

確かになろう転生みたいなものはウケてますが、あれが純然と小説と言えるかというと疑問ですし、たぶんに〝テキストポルノ〟とでもいうような、読者を気持ちよくする方向に偏っていると思います。
もちろん漫画でもドラマでもそういった作品があるのは事実なんですが、小説は特に〝ポルノ以外のものが作られにくくなっている〟とは感じます。

僕自身、シナリオや構成に自信があってライトノベルの分野を目指した人間なので、それなのに「エロを書け! ヒロインをエロく書け!」と強要されても、何でそんなことしなきゃいけないんだって感じなんですね。
もちろん小説原作の映画とかドラマも多いとは思いますが、そもそも映像化が決まってたりとか、何百何千冊出ているうちのたった数冊だったりとか、かなり遠い道のりであるのは自明です。
ドラマ化するような小説が書きたいなら始めからドラマの脚本家目指した方が早いですし、アニメ化するようなラノベを書くよりアニメの脚本を書いた方が手っ取り早いです。

とまあ、色々書きましたが、今回の講義は「シナリオライターを目指す覚悟はできてるか?」という講師の問いに対して、「とっくにできてるから早く講義を始めてくれ」と思ってた感じでした。

次回もしばらくは基本的な話が続くようですが、面白い話があったら記事にしてみたいと思います。