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電子書籍作家の幾谷正が個人出版の最前線で戦う話

元ラノベ作家だけどシナリオライターの学校に通うことにした#7 『シナリオ作家養成講座②』

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こんにちわんだふる、幾谷正です。

今回は②ってタイトルになってるけど実は既に3回目です。ややこしいですね。
10/30(水)に養成講座の3回目に出席してきました。

今回は「半年間いっしょに学ぶ生徒達で一人ずつ自己紹介をする」って感じで、60人ぐらいの自己紹介するっていうのが前半でした。
後半はいつも通りシナリオの書き方の基礎的な部分の話でしたが、まだそこまでテクニカルな感じの話は出てないですね。

毎回課題は出るんですが400文字原稿を2枚とか3枚とかばかりで、まだまだコンスタントに小説書いてる僕にとってはおやつ感覚ですね。

アーマードール・アライブ ? 〜持たざる者と嫉妬の悪魔〜

アーマードール・アライブ ? 〜持たざる者と嫉妬の悪魔〜

たとえば参考として、前回出版した『アーマードール・アライブⅤ』の原稿は15万文字ぐらいありました。
単純に400で割っても375なので、おそらく原稿用紙400枚ぐらい書いてる計算になりますね
小説趣味で書いてるやつ頭おかしくないか・・・?

だいたい皆さん、「書き始めたばかり」とか「趣味で書いてる」って人が多くて、僕みたいに仕事で書いたことあるって人はめちゃめちゃ少なかったです。
居たとしても「映像関係の仕事をしててその関係で台本を書いたことある」とかそのぐらいの感じで。
せっかくだし僕も元プロとしていっちょかましてやるかーと思ったんですが――

「元プロラノベ作家です。四冊ぐらい出したけど全然売れなかったんで辞めました。
シナリオは地の文書かなくていいから楽なので始めました。
売れる小説の書き方は知らないけど受賞できるぐらいのものの書き方は知ってるんで話聞きます」

っていう感じでまあ、めちゃめちゃナメ腐った嫌味なキャラみたいな紹介をしてしまいました。
スポ根モノだったら主人公のライバルキャラとして中盤に敗北して「こんな遊びでやってきただけの素人同然の奴に負けるなんて・・・!」って噛ませ犬にされるポジションですね。
僕に辛酸をなめさせたい人はぜひ友達になってくれたら嬉しいです(?)

あと、自己紹介で「好きな作品を言う」っていう決まりがあったんですが、結構皆さんメジャーどころ挙げる人が多かったです。
映画の『インターステラ―』とか、アニメの『少女革命ウテナ』とか、ゲームの『undertale』とか、ドラマの『ブレイキング・バッド』とかよく上がってました。
僕も4つとも全部見てて好きなんですが、みんなが挙げてるものをわざわざ挙げてもキャラが立たないしつまんないなーと思って、『プリティーリズム』とか『少年ハリウッド』とか他の人が絶対に挙げなさそうな所をわざわざ選んであげました。

ただ、自己紹介のあとの休憩時間で「私もウテナ好きなんですよー」「さっき言ってましたよねー」とか、同じものが好きな人同士で盛り上がってるのを見て「あ、むしろそういう主旨か!」って後で気付きました。
こういうところで生粋のクソオタク気質が裏目ってくる辺りが我ながらつくづくクソオタクだなって実感させられますね。


それとちょっと話はずれて。

最初の方に受けていた『企画書講座』で課題として出した企画書の、講師の講評が返却されてました。
具体的な内容が分かる部分とかは伏せてるんですが、だいたい書かれてた講評は以下のような感じになってます。

  • 企画書のスタイルはOK。読みやすくコンパクトにまとめられています。どんなものでもこなせます。
  • タイトルは引きもあって内容も示していていいと思います。
  • 企画意図は、設定や描きたいテーマ性も伝わります。ただ、主人公がどのような危機に襲われるのか? 映像として展開するにはもっと具体的な危険に迫られてほしい。
  • 人物表やストーリー部分もわかりやすく書かれています。
  • 内容ですが、事前に想像した通りという印象が残ります。類似した設定のサスペンスが山ほど集まりそうな気がします。その中でどう差別化できるか?
  • 類似作には○○という展開がありますし、現実でも○○という事件がありました。それらに比べると弱くなるのでプラスアルファのアイデアや切り口がほしい。
  • 引き出しをたくさん作って、テクニックを磨いてチャンスに備えてください。

ざっくりまとめると「無難で基本は分かってるけど無難すぎ」って結論でしょうか。
僕自身、ドラマの企画っていうのがまるで経験のないジャンルなので、「どの辺までやっていいんだ?」とか「なるべくドラマっぽくしよう」と心がけて作ってました。
目論見は上手く行ったものの、そのせいでかえって小さくまとまり過ぎてしまったかなーという反省があるので、今後コンペやコンテストに出す場合は気をつけたいですね。

僕の作品読んでる読者はご存知かも知れませんが、実は僕結構〝基本と無難を徹底できることが最高の技術〟っていう思想で作品を書いてる人間なので、意図的にハズす努力をしないとハズしたものが書けないんですね。
例のデビュー作にしても、タイトルや設定をハズしてるだけで中身はめっちゃスタンダードな王道を狙ってたので。
このあたり、基本ができてなくてずっこけるアニメや映画の失敗が目立ってる近年では、結構長所として自信を持っていきたいところですが、それを評価してくれる人が居るかどうかって感じですね・・・。

とりあえず今週分の課題は片付けたので、小説の原稿の方を書いてきます。
幾谷正でした。