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電子書籍作家の幾谷正が個人出版の最前線で戦う話

元ラノベ作家だけどシナリオライターの学校に通うことにした#3 『企画書講座②』

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企画講座の第2回に出席してきました、幾谷正です。
8時間フルタイム仕事して定時で仕事片付けて即会社出て30分で2キロぐらい走ってシナリオの勉強する生活は無駄に充実してますけど、そのうち心が折れないか既に不安ですが、まあ頑張っていきます。

今日受けてきたのは企画書講座の2回目で、先週出された「企画意図を書いてくる」という課題をそれぞれ行ってきた状態での授業です。

今回はグループワークが中心で、6人一組のグループを作ってそれぞれお互いの企画をはっぴょうして感想を言い合うというものでした。
また、6人の中から1人、出来が良かったものを代表として選んで最後に発表し、講師にコメントをもらえるというものです。
だいたい40人ぐらい出席してて、6人グループが6個あって6作が発表された形になります。

僕的には「せっかくプロの講師にフィードバックもらえる機会なんだからもらわないと損だな」と思ってたので、「発表したいです!」ってアピりまくって代表に選出してもらえました(おとなげない)

6人グループの中で発表し合って「ドラマとしてちゃんと体裁が整ってるなー」とか「このタイトルは結構上手いなー」とか驚かされることが多々ありました。
僕自身あまりドラマを見ないタイプですし、企画書も体裁としては少し不完全な部分は多かったので、ちゃんとしてる人の物を見ると自分のちゃんとしてなさを痛感させられます・・・。
このあたりはやはり、ちゃんとコンクールに出したり脚本家としてデビューすることを目指して、勉強してる人たちの集まりだなと思いました。

次に、それぞれの代表者の発表に移るのですが、そこでちょっと「おや?」と思う部分がありました。
例えば「そのテーマが書きたいならキャラの設定こうした方がよくない?」とか「応募規定の枚数に対して設定が過剰すぎないか?」とか、厳しい言い方をすると「書いてみたら上手くいかなそうだなー」という印象を持つものがやや見受けられました。
企画意図の時点で、「自分が何を書こうとしていて、テーマに対してどう切り込んで、客観的に何が面白く見えるか」をちゃんと判断出来てる必要があるので、実は結構難しい課題をやってるんですよね。
僕自身、企画意図を書くために冒頭のシナリオをあるていど書いてみたり、書こうとしてる題材について本を借りて下調べしたり、地味にちゃんとした手順を踏んでたりします。

また、僕の場合「プロットを書いて実際に作品を書く」という反復を、ワナビの頃から数えてもう何十回も繰り返してるので、実際に書いたときのイメージが結構はっきり出来てますし、設定に対してどれぐらいの枚数が必要かの見当もわりとできてる方だと思います。
この経験が足りないと、ウケそうな要素を詰め込みすぎてテーマがブレてしまったり、規定枚数で話が納まりきらなかったり、何枚書いてもドラマらしい展開が始まらなかったりと、書き始めてから修整する羽目になります。何度もなった。
詰め込みすぎず、シンプルに、テーマに対して必要な設定と人物だけで、正確な切り口でストーリーを組むって、案外やろうと思っても難しいものなんですよね。
いっそ、一回シナリオを実際に最後まで書き切ってから、企画意図を書き始めるぐらいの手順でもいいんじゃないかと個人的には思いました。

とはいえ、僕の発表も講師の先生から色々とアドバイスを受ける点は多く、中でもショックを受けたのは「今回のテーマで同じ題材の作品はかなり多いと思う」という一言でした。
具体的になんの題材かは言わないんですが、「他の講義でも同じ題材の発表者は何人も居て、賞に出すと埋没する可能性が高い」という指摘をいただいた次第です。
自分なりに「テーマに合っててドラマらしくて今のご時世にあった題材を・・・」と精一杯考えた結果、ど真ん中を抜きすぎてレッドオーシャンに気付かず突っ込んでしまったというのは盲点でした(笑)
ただ逆に言うと芯を食ってる手応えはあったので、そこで埋没しないための戦略が必要になりますし、ちょっと高めのハードルで頑張ってみたいと思います。

それと今回、ちょっと焦ったことがあって。
グループワークで人と企画書を見せ合ってるとき、ついうっかり「この主人公ってAよりBの設定の方が良いと思うんですけど、なんでAにしたんですか?」と、口を滑らせてしまったりもしました。
ラノベの新人賞に送ってたワナビ時代、こういう直球なダメ出ししてしまっては相手に嫌われて険悪になるということがしょっちゅうで、控えようと思っていたのがうっかり出てしまったんですね・・・。

ただ幸いなことに、相手の方も「確かにBの設定は思いつかなかった! そっちでもアリですね!」とすんなり話に乗ってくれて、講義の後も結構話が盛り上がったりしました。
そのままなんだかんだ話が盛り上がって、講義の後も「ちょっといっしょに飯行きましょうか」という流れになって、2時間ぐらい延々とシナリオの話で盛り上がってきたって感じです。
2時間も飽きずにドラマやシナリオの話だけで話題が続くって結構貴重なことですし、「久しぶりに同じ部族の言葉を話す人間に会ったな」みたいな感動がありました。

話を聞いてみたところ、相手の方はすでにシナリオの基礎講座を受けてて賞にもコンスタントに出しているというガチ勢な人で、「客観的な指摘がもらえるのがシナリオセンターの良いところ」だと仰ってました。
僕自身、そういった切磋琢磨みたいなことがやりたくて行きたくなった側面もあるので、こうした意見交換の場ができるのは「来てみて良かったな」という感じです。
「同じ趣味の仲間が欲しくて習い事に通う」というのは社会人によくある話ですが、僕もある意味そういうことがしたかったんだなーと実感した次第です。
全員が全員「お互いガチで殴り合って成長しようぜ!」というノリの人たちばかりではないと思うので、相手はちゃんと選ばないといけないんですが・・・。

もし僕と殴り合いたい人がいたら10月からの講座にぜひ申し込んでみてください(笑)

ではでは、また来週。